岡山理科大学

生命科学部 生物科学科

TOPトピック【論文発表】植物ホルモン「オーキシン」が植物の中で生合成・不活性化される速度を決定

【論文発表】植物ホルモン「オーキシン」が植物の中で生合成・不活性化される速度を決定

2022/08/03

―植物内でのホルモン量を調節するカギとなるしくみを発見-

岡山理科大学・生物科学科の福井康祐講師・林謙一郎教授らの国際共同研究グループ(注1)は,植物ホルモン・オーキシンを不活性化するGH3酵素を強力に阻害する薬剤KAKEIMIDEを世界に先駆けて創製しました。この画期的な薬剤KAKEIMIDEを活用することで,およそ10分で,植物内でのオーキシンがすべて入れ替わっていることが明らかとなりました。また,KAKEIMIDEは,作物を含めて多様な植物種のオーキシン濃度を人為的に調節することができることから,挿し木の発根や果実の着果・肥大を促進する作用があります。KAKEIMIDEを基に,新しいタイプの植物成長調整剤としての開発が期待されます。

(詳細PDF:別ページが開きます)

本研究成果は,米国科学アカデミー紀要 (PNAS) 誌に掲載されました。掲載先の URL は次の通りです。https://doi.org/10.1073/pnas.2206869119.

(注1)国際研究グループ(California大学, San Diego校・Yunde Zhao 教授, 英国Warwick大学・Richard Napier 教授・Washington大学・Joseph M Jez教授,東京農工大学・笠原博幸教授)